ニコラ・ペドゥッツィ監督のドキュメンタリー映画『Étatlimite』( )がACIDで上映され、コンペティション部門であるシャンゼリゼ映画祭を含む映画祭ツアーを続けている。この映画の舞台はクリシーのボージョン病院で、病院唯一の精神科医であるジャマール・アブデル=カデルは、公立病院に影響を及ぼしている業績上の制約や資源不足にもかかわらず、患者に人間性を取り戻させようとしている。パリの観客は、映画祭の一環として、6月 22日(木)(ピュブリシスにて)と24日(土)(リンカーンにて)にこのドキュメンタリーを試写することができる。
État limite』は、医療従事者、特に精神科の専門家が直面する困難を浮き彫りにする。このドキュメンタリーは、ジャマール・アブデル=カデル医師が、患者に最善のケアを提供しようと日々奮闘する姿を追いながら、問題を抱えた施設でいかに良いケアを提供するかに疑問を投げかけている。
この病院での日常生活は、この精神科医にとって容易なものではない。彼の仕事はかけがえのないものであり、何よりも数値化できない。そしてその結果、その収益性を判断することは不可能である。映画作家はここで、資源不足と絶え間ない人員不足による公立病院の崩壊を映像で見せるという目的を達成する。この瞬間から、映画は日常生活の生々しい恐怖を映し出すことで、私たちの胃を逆なでするようになる。病院は冒頭のシーンから混沌とした場所として描かれる。
ニコラ・ペドゥッツィはかなり悲観的なヴィジョンを提示するが、ジャマールのそばで2年間も過ごしたのだから、そうならないわけがない。この完璧な話し方をする精神科医は、特に彼が苦しんでいる欠点を暴露することになると、舌鋒鋭くなる。この映画は、道徳的にも肉体的にも疲れる映画だ。というのも、この映画で描かれているのはとても難しいことだからだ。しかし、明らかに魅力的だ。
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