HOW TO HAVE SEX』の冒頭数分で、3人の10代の少女が春休みに地中海の海辺のリゾートへ出かけ、ちょっとしたパーティに興じる。イギリス人監督モリー・マニング・ウォーカーのデビュー作は、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリを受賞した。
このデビュー作では、ミア・マッケナ=ブルース、サミュエル・ボトムリー、ララ・ピークが、人生最高の休暇を過ごそうとはしゃぎすぎるイギリス人の友人3人を演じる。彼女たちの目的は、酔っ払って初めてのセックスを体験することだけだったが、そのうちの一人、タラにとって、この休暇はすべてがバラ色ではなかった。
モリー・マニング・ウォーカーの才能は、このような夕べをいとも簡単に演出してみせる。この映画の合言葉は自然主義だ。まるでアブデラティフ・ケシシュの映画を見ているようで、明け方まで続く学生パーティーの雰囲気を時間をかけて作り上げ、どこでも酔っぱらって寝てしまうような、そんな映画だ。
しかし、夜が更けるにつれ、タラの妄想は幻滅に変わり、何もかもが彼女の想像通りにならない。堕落、安易なセックス、過度の飲酒が彼女を病ませ、もはや誰ともコミュニケーションがとれなくなる。この徐々に幻滅していく様子は、特にマニング・ウォーカーの演出に顕著で、次第に息苦しくなり、恐怖さえ感じるようになる。不安が募るにつれ、登場人物も観客も、目の前で繰り広げられていることの虚しさに気づく。言葉を発することが不可能になるほどのトラウマである。How to haveSex』は必然的に、#MeToo後の言論の解放と呼応する。この映画は、才能豊かで天使のようなミア・マッケナ=ブルースが演じるタラが、彼女自身の沈黙によって徐々に追い詰められていく様子を繊細に描いている。
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