これは、ある意味で伝説の中の伝説です。パリのモンマルトルの （聖デニ通り）の近くには、恋人の忠誠を保証する力 を持つという珍しい泉があると言われています。この泉は、スザンヌ・ビュイソン公園内にあり、頭を抱える男性を象っています。これは、パリの初代司教である聖デニです。
伝説によると、彼は処刑された後、自分の頭を抱えて6キロメートル歩き、それをある女性に託した後、現在のサン・ドニ大聖堂のある場所で倒れたと言われています。また、司教はモンマルトルに立ち寄り、この泉で顔を洗ったとも言われています。 サン・ドニの像は1940年代初頭に建てられたものですが、 この泉の起源はさらに昔にさかのぼります。この泉は、「 サン・ドニの泉で水を飲んだ少女は、夫に忠実であり続ける」 という珍しいことわざを生み出しました 。
こうして民衆の信仰が広がり、この水には恋人たちの忠誠心を高める力があると信じられるようになりました。今では、噴水と同様に伝説も枯れてしまいました。次にこの前を通る時は、この像に隠された秘密を知っていることでしょう。
