毎年3月17日に アイルランドの守護聖人である聖パトリックを祝う 伝統的なお祭り、セント・パトリックス・デイ2025が間近に迫っている。パリの仮装ショップに駆けつけて完璧な緑のカツラやレプラコーンのコスチュームを探す人もいれば、アイルランド美食の最も有名な料理を発見し、家で再現しようと躍起になる人もいるだろう。
美味しいとはいえ、アイルランド料理は世界で最も有名というわけでもない。 キャベツは 最もポピュラーで手に入りやすい食材のひとつであり、広く使われる 羊肉や、甘い料理だけでなくしょっぱい料理にもよく使われるビールもそうだ。
15世紀にアイルランドに持ち込まれたジャガイモは、アイルランドの美食に欠かせない食材でもある。アイルランドのジャガイモ飢饉とも呼ばれる19世紀の大飢饉にもかかわらず、ジャガイモは今でも多くの伝統的なレシピに使われている。
甘い味としょっぱい味を組み合わせた朝食は欠かせないし、一日中食べてもお腹が膨れるほどボリュームのあるものだが、アイルランドは島国であるにもかかわらず、魚介類が食卓に並ぶことはない。
アイリッシュ・シチュー、コルキャノン、タラコ、ボックスティ...。 ギネスやその他の スタウトのお供に、アイルランド直輸入の伝統的な名物料理をご紹介しよう!
その名前はパイを連想させるが、実は「シェパーズパイ」は私たちの国のミンスパイに近い。イギリス発祥のこの料理はアイルランドで大人気となり、瞬く間に郷土料理の定番と なった。
ボリュームたっぷりのグラタンのようなこのアイルランド料理は、コテージ・パイと呼ばれる羊肉や 牛肉の層と、ニンジンやエンドウ豆などの野菜の層で構成されている。その上に、パン粉とチーズで作った マッシュポテト・グラタンが厚く盛られる。
コルキャノンは、ジャガイモ、千切りにしたキャベツや ケール、バターで炒めたタマネギ、牛乳で作る濃厚なピュレで、簡単に作れて経済的、栄養価も高い。さらにおいしくするために、生クリーム、ハムやベーコンを加える家庭もある。
冬の間、サイドディッシュとして出されるこの料理は、特にハロウィンで人気がある。伝統によれば、中に コイン、指ぬき、ボタン、指輪などが隠されており、それが見つかると、歯を折れなかった客に幸運が訪れるという。要するに、 アイルランドの十二夜ケーキのようなものだ。
ダブリン・コドルとしてよく知られるコドルは、その名の通りダブリンが発祥の地。 経済的で人気のあるこの料理は、週の終わりに残り物を入れるスープのようなものだ。
レシピは家庭によって 異なり、冷蔵庫にあるものにもよるが、一般的には、ポークソーセージ、ベーコン、ジャガイモ、タマネギなど、アイルランド料理の主役となる食材をチキンブイヨンで煮込む。ボリュームのある、ほっとするシチューで、通常は土曜日の夕方にビールとともに楽しむ。
マッシュポテト、すりおろした生のジャガイモ、バターミルク、小麦粉、塩から作られる。
ボックスティは一般的に、卵やベーコンと一緒に朝食に、 スモークサーモンのスライスと一緒に夕食に、あるいは多くの料理の付け合わせとして供される。
そう、これもジャガイモを使った料理だ! バンガーズ&マッシュは アイリッシュ・パブの代表的な料理だ。
マッシュポテトと玉ねぎに ソーセージを添えただけのシンプルなもので、パリのブラッスリーやブイヨンで今でも見られる、必然的で同じくシンプルなマッシュポテトとソーセージの料理に似ている。
ベーコンとキャベツも、アイリッシュ・パブやロードハウスのメニューにある料理だ。ステーキ&チップス同様、家庭でも簡単に作れるこの経済的な料理は、焼いた ベーコンのスライスに マッシュポテトと キャベツを添え、 ガーリックとハーブのソースをかけたものだ。
やっと魚が食べられるね!シャラント=マリティーム県やヴァンデ県のチャウダーに似たシーフード・チャウダーは、その日に獲れた新鮮な魚、通常はサーモン、ハドック、メルルーサなどを使った濃厚なスープだ。貝類、野菜(ジャガイモ、ニンジン、セロリ)、スパイスが加えられる。
アイルランドの小さな海岸沿いの村では、冷たい日や雨の日の後にクリーミーな料理を熱々で食べることができる。
アイルランド人がビール好きなのは周知の事実。しかし、彼らは ビールを使った料理も大好きだ!その最たる例が、 肉とスタウトのパイ、ギネス・パイだ。黄金色のパイ生地の下には、何時間も煮込んだビール風味のビーフシチューが入っている。
全国のパブで見かけるボリュームたっぷりの料理で、もちろん美味しいパイントと一緒に食べる。このギネス・パイと対になるスイーツがチョコレート・ギネス・ケーキで、アイルランドの家庭で特別な日に出されるチョコレートとビールのデザートである。
イギリスと同様、 アイルランドでも朝食は1日の重要な一部だ。アイルランドの伝統的な朝食は 、ボリュームがあり、簡単で、短時間で用意できる。この「アイリッシュ・フライ」には、隣国イギリスと同じ料理が多く含まれる。
メニュー:スクランブルエッグ、ベーコン、ソーセージ、ブラック プディングまたは ホワイトプディング、ポテトパンケーキ、トマト、マッシュルーム、豆、おかゆ。 紅茶かコーヒーと一緒にどうぞ。
重炭酸ソーダ、バターミルク、小麦粉、塩で作られ、ドライフルーツ、種子、スパイスを加えることができる、少し酸味のあるアイリッシュ・ソーダブレッド、ハロウィンで伝統的に食べられてきたドライフルーツ入りの甘いパン、バームブラック、そしてもちろん、厚く香ばしいクラムと強い風味を持つ黒パン、 ブラウンブレッドなどだ。
甘いお菓子といえば、アイリッシュはアイリッシュ・アップル・クランブル・ケーキが大好きである。このケーキにはとろけるようなリンゴが使われ、サクサクとした黄金色の クランブル生地がトッピングされている。
ドライフルーツを紅茶に浸した伝統的なケーキである。 しっとりとしたデザートで、ハロウィンや セント・パトリックス・デーのおやつとして出されるのが一般的だ。
ほとんどの 英語圏の国で紅茶やコーヒーと一緒に楽しまれている ホットクロスバンズは、アイルランドでも冷えたビールと一緒に楽しまれている。
ベーカリーでも自家製でも手に入る、スパイスや ドライフルーツ、柑橘類などの 砂糖漬けの 甘いロールケーキは、 イースターの伝統的なお菓子だ。
ビールと並んでアイルランドの代表的な飲み物、アイリッシュ・コーヒーを挙げないわけにはいかない。コーヒー、アイリッシュ・ウイスキー、きび砂糖、生クリームで作られるこのカクテルは、ホットで飲まれ、疲れた一日の後のリフレッシュ・ドリンクとして、いつでも楽しむことができる。
さて、これらのアイルランドの名物料理のうち、どれが一番好き?







































































