チュイルリー公園のすぐ近くに1903年に創業したメゾン・アンジェリーナは、単なる ティールームではない。 120年以上にわたって、ベル・エポックの洗練と本物の甘美な喜びを融合させた、フランス菓子のあるべき姿を描き続けてきた、まさに施設なのだ。
1903年、 ベル・エポックの真っ只中、オーストリア人のアントン・ルンペルマイヤーは、義理の娘の名を冠したティールーム「アンジェリーナ」を創業した。創業当初から、その 豪華な内装と甘いメニューに魅了された上流社会のエレガントな人々がこの店を訪れた。カジノ・ド・パリやムーラン・ルージュの華麗な装飾で知られる建築家エドゥアール=ジャン・ニールマンスは、鏡、モールディング、大理石、金箔、木工細工を組み合わせた ベル・エポック様式の内装をデザインした。
アンジェリーナの名声は、伝説となった2つのレシピによって築かれた。それは、驚くほどクリーミーな 昔ながらのホットチョコレートと、メレンゲ、軽いシャンティイ、栗のクリームを組み合わせた構造の1900年代に作られたモンブランである。メゾンの象徴となったこのデザートは、今日でも最も人気がある。長年にわたり、アンジェリーナは、パリ・ブレスト、ミルフィーユ、レモンタルトなどの定番スイーツや 季節のスイーツで メニューを充実させてきた。
何十年もの間、アンジェリーナは知識人、芸術家、政治家たちの集いの場となった。マルセル・プルーストも、ココ・シャネルも、入口に近い最も目立たないテーブルがお気に入りだった。ルーブル美術館やチュイルリー公園から何世代ものダンディー、貴族、散策者たちが、居心地の良い休憩のためにここに集まってきた。当時の外観を忠実に残したメイン・ルームは、この洗練された雰囲気を保っている。魅力はそのままだ。
メゾンは、その価値観に忠実であり続けながら、世界の主要都市(ニューヨーク、ドバイ、クウェート)に輸出してきた。現在、パティシエ長クリストフ・アペールの指揮のもと、メゾンは伝統的なノウハウを四季折々に守り続けている。このティールームは、パリの喧騒から離れ、ホットチョコレートをゆっくりと味わうことのできる、洗練された観光客の巡礼地となっている。
パリで最も古い喫茶店とパン屋
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